Juice=Juice松永里愛「私は十分歌わせて貰ってるから『この曲のこの歌割は後輩の誰々に歌ってほしい』とたいせいさんと相談して譲った」

Juice=Juiceの松永里愛さんが、楽曲の歌割（ソロパート）について音楽ディレクターのたいせい氏に直談判していたことが明らかになり、ファンの間で称賛の嵐が巻き起こっています。

「私は十分歌わせて貰ってるから、この歌割は後輩に歌ってほしい」

まだ若手といってもいい年齢の彼女が発したこの言葉。そこには、グループの未来を見据えた、あまりにも大人びたプロフェッショナリズムがありました。

「歌割」という聖域を譲る覚悟

アイドルグループにおいて、「歌割」は生命線です。少しでも多く歌いたい、目立ちたいと思うのがアイドルの本能であり、競争社会の常識です。
しかし、松永里愛さんは違いました。

SNS上のレポートによると、11人体制になった際、彼女は「この曲のここは誰の声で聴いてみたい」「このパートを歌うことで成長できそう」といった具体的な理由を添えて、自身のパートを後輩に譲るよう提案したそうです。
具体的には『イジワルしないで 抱きしめてよ』や『Goal～明日はあっちだよ～』などの楽曲が挙げられています。

他グループとの比較、そして「継承」の文化

このエピソードを受けて、ネット上のコメント欄ではモーニング娘。の体制と比較する声が多く見られました。
「小田さくらにこの考え方があれば」「譜久村とは違うな」といった、ベテランメンバーが歌割を独占しがちな他グループの現状に対する嘆き節です。

もちろん、グループごとに方針は異なります。「偉い人が決めた歌割は絶対」という文化もあれば、実力至上主義もあるでしょう。しかし、Juice=Juiceには伝統的に「歌割変更を恐れない」「立ち位置を柔軟に変える」という文化が根付いています。

Juice=Juiceは立ち位置が固定されていることが多く、その分、歌割が変わってもフォーメーションを１から作り直す必要が少ないという指摘もあります。この柔軟性こそが、松永さんのような提案を実現可能にしている土壌なのかもしれません。

段原・井上・松永の「責任の分散」

リーダーの段原瑠々さんも、過去に同様に後輩への配分をスタッフに相談していたと言われています。
Juice=Juiceは、絶対的エースだった宮本佳林さんや高木紗友希さんが卒業した後、残されたメンバー全員で歌をつなぐ意識を強く持っています。

「娘。は小田が全責任を負っているが、J=Jは段原・井上・松永・川嶋で押し付け合っている」という皮肉なコメントもありましたが、見方を変えれば、それは「責任の分散」であり「次世代の育成」です。
エース級のメンバーが自ら一歩引き、後輩にスポットライトを当てることで、グループ全体の底上げを図る。松永里愛さんの行動は、まさにこの「育成」を加速させる起爆剤と言えるでしょう。

まとめ

「私は十分歌っているから」と言い切れる実力と自信。そして、後輩の成長を自分の喜びとできる器の大きさ。
松永里愛というアイドルの凄みは、歌唱力だけでなく、こうした俯瞰的な視点にこそあるのかもしれません。

後輩たちが彼女から譲り受けたバトン（歌割）をどう輝かせるのか、これからのJuice=Juiceのライブがますます楽しみになりました。