松永里愛「最近川嶋美楓ちゃんに森鷗外の『高瀬舟』を薦めました」
Juice=Juiceの松永里愛(やふぞう)さんが、またしてもその底知れない「沼」の深さを見せつけました。
先日放送されたラジオ番組『Juice=Juice 松永里愛のMIX=Juice』にて、後輩メンバーである川嶋美楓(みっぷる)さんにお薦めの本を紹介した際のエピソードが、ファンの間で「渋すぎる」「ギャップがすごい」と話題になっています。
普段はギャルマインド全開で自由奔放なキャラクターの彼女が、後輩に薦めた一冊とは?今回はその意外な選書と、そこに込められた松永里愛の美学に迫ります。
読書の秋に薦めたのは、まさかの森鷗外
番組にはゲストとして宮本佳林ちゃんが登場。「読書の秋にお薦めの本」というテーマに対し、松永さんが挙げたのは、なんと明治の文豪・森鷗外の短編小説『高瀬舟』でした。
これには宮本佳林ちゃんも思わず反応。
「うわ、もう何かさぁ、知ってるもん。この私でさえすら知ってる何かその、ちょっと難しそうなさぁ」
と、タイトルを聞いただけでその文学的なハードルの高さに圧倒されている様子でした。
『高瀬舟』といえば、国語の教科書にも採用されることの多い純文学の名作です。タイトルにある「高瀬舟」とは、京都の高瀬川を行き来していた小舟のこと。罪人を遠島へ送るために使われていました。
この物語は、弟を殺した罪で島流しにされる男・喜助と、その護送役である同心・庄兵衛の舟の上での会話を描いたものです。
一見すると暗いテーマですが、松永さんはこの作品のどこに惹かれたのでしょうか。
「人間の暗い部分にある芸術性」
松永さんは、自身が中学か高校の授業でこの作品に出会い、好きになったと語ります。
彼女が語る魅力、それは「人間の暗い部分が詰まっているからこそ感じる芸術性」です。
『高瀬舟』のテーマは大きく二つあります。
- 知足(足るを知る):貧しい生活の中でも満足を見出す喜助の生き方。
- 安楽死の是非:病に苦しむ弟に懇願されて手をかけた行為は、殺人なのか慈悲なのか。
10代のアイドルが「最近、純文学をいっぱい読もうと思っている」と語り、後輩に安楽死や貧困の中の幸福を問う作品を薦める。この精神年齢の高さと感性の鋭さこそが、松永里愛という表現者の核なのかもしれません。
以前には太宰治の『人間失格』を薦めたという情報もあり、彼女の文学少女ぶりは筋金入りのようです。
みっぷるへの「英才教育」?
ファンからは「テンション高瀬〜!」と大喜利のような反応もありつつ、「ヲタに純文学をお薦めするアイドル」「あんな顔して美文が好きなんだな」と、そのギャップに魅了される声が多く上がっています。
また、この選書には後輩・川嶋美楓さんへの期待も込められているのではないかという推測も。
表現力に定評のあるJuice=Juiceにおいて、楽曲の歌詞を深く読み解く力は必須スキルです。人間の業や複雑な心理描写を描いた純文学に触れることで、みっぷるの表現の幅を広げさせようとしているのかもしれません。
まとめ
見た目はクールなギャル、中身は純文学を愛する哲学者。
松永里愛さんがステージで見せる、あのどこか憂いを帯びた色気や、歌詞の行間を読ませるようなパフォーマンスは、こうした読書体験から来ているのかもしれません。
美楓ちゃんが『高瀬舟』を読み終えた後、二人がどんな感想戦を繰り広げるのか。ぜひまたラジオで語ってほしいですね。








